生産者インタビュー
生産者インタビュー 02 京都府宇治田原町 奥田善浩さん
生産者インタビュー 02
京都府宇治田原町 奥田善浩さん2018/01/30
宇治玉露 京都山城地域の農家さんが手がける |
奥田さんは玉露だけにこだわって作られているのですね。
生産から製造まで、1つ一つの工程に手間をかけて作っています。
京都山城地域は、昔から少量生産のお茶どころ。茶葉を生産するだけでなく、製造まで一貫して手がける農家が多いです。
うちは400年くらい前から続く茶農家で、今は玉露一本で勝負しています。昔と違って手摘みではなく機械化はしたものの、私の目が行き届く範囲で丁寧に作るという方針は変わりません。やっぱり手間をかけないと、ええもんはできないしね。
高級玉露を作る上でポイントとなるのは?
製造技術です。良い原料をいかに良いお茶に仕上げるか。
玉露の収穫は1年に1度きり。私はお茶を作り始めて30年近くになりますが、回数にしたらまだ30回しか作っていないことになります。日々勉強ですよ。もちろん積み重ねてきたノウハウはあるので、良い原料が生産できたとしても、それを良い玉露にできるかどうかがなかなか難しい。マニュアル化ができないんですね。
収穫した後、蒸す工程が一番の決め手。生葉の状態を見て、温度や時間を調整します。他にも専門的な技術はたくさんありますが、玉露の葉っぱは、水分をたくさん含みとても薄くやわらかいので、最初から最後まで丁寧に製造しないといけません。
奥田さんの玉露は甘いだけじゃなくコクがありますね。
味に厚みや奥行きがあると言っていただけます。
玉露は、茶畑に寒冷紗(かんれいしゃ)という黒い覆いをして光を遮り、茶葉に旨み成分を増やすのですが、うちでは収穫までの30日間じっくり被せて旨みを蓄えます。 まろやかな味わいは、まるでダシや海苔のよう、と言われる方もおられますね。 それでいて、香りはさわやかなので、後味はスッキリしています。
「宇治玉露」は全国に知られる高級ブランド。その名に恥じないようなお茶作りをしていきたいですね。
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